【12月30日 AFP】2018年の男子ゴルフ界は、タイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)が長年の低迷から見事に復活したことに加え、大勢の若手選手が頭角を現してトップに上り詰めるなど、ファンにとっては興味深い出来事に事欠かなかった。その中で大きな話題をさらったウッズは、メジャー大会でも優勝を狙える位置につけて通算15勝目を見据えている。

 メジャー通算14勝を誇るウッズは、今年のザ・ツアー選手権(THE TOUR Championship 2018)で大声援を送るギャラリーを目の前に2013年以来の優勝を飾った。米国選抜と欧州選抜による男子ゴルフの対抗戦、第42回ライダーカップ(The 42nd Ryder Cup)では4戦全敗を喫し、米ラスベガスで賞金900万ドル(約10億円)を懸けて争ったフィル・ミケルソン(Phil Mickelson、米国)との豪華マッチプレーでも敗れたが、4年にわたるけがとの闘いを乗り越えて復帰したことは、何物にも代えがたいインパクトとなっている。

 現在42歳のウッズは、英カーヌスティ(Carnoustie)で開催された第147回全英オープン(The 147th Open Championship)の最終日で、バックナインに突入するまでトップに立つ善戦を見せたほか、第100回全米プロゴルフ選手権(2018 PGA Championship)でも猛チャージを見せて2位に入り、シーズン最終戦のザ・ツアー選手権ではタイトルから遠ざかっていた不遇の時代に終止符を打った。

 元世界ランク1位のウッズにとって、2019年はジャック・ニクラス(Jack Nicklaus)氏のメジャー大会最多記録の18勝に近づける可能性がこれまでにないほど高まっているが、最近の10年間はメジャーのトロフィーを掲げていない。

 それでも、世界ランキングも1年足らずでトップ1000圏外から13位まで復帰したことは驚異に値するものであり、ライダーカップでの惨敗も来年12月にオーストラリア・メルボルンで開催される米国選抜と世界選抜による男子ゴルフの対抗戦、第13回プレジデンツ・カップ(2019 The Presidents Cup)で主将と選手の2役で名誉挽回のチャンスがある。

 ウッズはアーニー・エルス(Ernie Els、南アフリカ)が主将を務める世界選抜との一戦について、「自分も戦いたい。プレーを望んでいる」と意欲を示した。