【12月20日 AFP】モロッコの山岳部で今週、北欧出身の女性観光客2人が殺害される事件があった。捜査関係者は19日、犠牲者の1人は頭部を切断されており、イスラム過激派の犯行が疑われていることを明らかにした。

 殺害されたのは、デンマーク人女性(24)とノルウェー人女性(28)。遺体は17日、高アトラス(High Atlas)山脈にある観光地の村イムリル(Imlil)から10キロ離れたキャンプ場で発見された。同村は登山の出発点として知られ、2人はキャンプ場にテントを張って滞在していた。

 当局は18日、容疑者1人の拘束を発表。匿名で取材に応じた捜査関係者は、女性らのうち1人が頭部を切断されていたことを明らかにし、「拘束された容疑者と手配中の3人の人物像から、イスラム過激派の可能性を排除できない」と説明した。警察当局も、事件はテロの疑いがあるとした上で、逃亡中の容疑者3人は「身元が特定され、全治安当局による捜索が行われている」と述べた。

 内務省は当初、2人は首に切り傷がある状態で発見されたと発表していた。事件はモロッコの重要な観光産業に打撃をもたらしかねないことから、捜査は中央司法捜査局の主導の下、憲兵隊や国家安全保障当局も協力して進められている。(c)AFP