【12月13日 AFP】五輪のクロスカントリースキーで金メダル2個を獲得し、ノルディックスキー世界選手権(FIS Nordic World Ski Championships)でも優勝13回を誇るノルウェーのペッテル・ノールトゥグ(Petter Northug)が12日、全盛期の調子を取り戻せないとして32歳で現役引退を表明した。

 同国トロンヘイム(Trondheim)で開いた記者会見で、「競技をやめることに決めた」と涙ながらに語ったノールトゥグは、2010年バンクーバー冬季五輪の金メダル2個を含めて計4個の五輪メダルを獲得したほか、世界選手権では13回の優勝、そしてW杯でも個人で通算38勝を挙げ、史上最高のクロスカントリー選手としての地位を確立してきた。

 しかし、最近の2シーズンは健康問題を抱えていた上に成績も振るわず、今年の平昌冬季五輪では代表チームから落選。「調子を取り戻して代表チームに入るために全力を尽くしてきたが、ここ2週間でその目標には程遠いことを悟った」と付け加えた。

 ノールトゥグは、その高いパフォーマンスだけでなく、首をかしげるような振る舞いで問題児として悪名をはせてきた。キャリアを通じてライバルに容赦ない皮肉を浴びせたり、横柄な態度を取ったりした上に、チームメートに対してもたびたび暴言を吐いて大きな注目を集めてきた。

 国際スキー連盟(FIS)と衝突することも多かったノールトゥグは、2014年に酒気帯び運転で交通事故を起こした後、そのまま現場を立ち去ったとしてメディアを騒がせた。(c)AFP