【12月2日 AFP】ドイツ東部の小さな町で開かれていたロックコンサートで、禁止されているナチス・ドイツ(Nazi)のスローガン「ジークハイル(勝利万歳)」を聴衆たちが叫び出したため、警察がコンサートを中止させた。

 中止となったのは、東部ザクセン(Saxony)州オストリッツ(Ostritz)で1日に開催された、「右翼」のロックバンド2組が出演するコンサート。地元警察によると数百人の聴衆が駆け付けていた。

 だが1日の午後11時20分ごろ、会場内で聴衆たちが「ジークハイル」と叫び出した。屋外に配置されていた警察官らがその声を聞きつけて介入し、コンサートを中止させた。2時間近く後には会場は無人となった。

 ドイツでは、ナチス・ドイツ時代のスローガンを用いたり、ナチスのシンボル「かぎ十字」などを公に披露したりすることが法律で禁じられている。

 地元警察によると、この件について連邦当局が捜査を開始した。

 ポーランドとの国境に近いオストリッツでは、極右のコンサートが定期的に開かれ、物議を醸してきた。今年4月にも、ナチス・ドイツの指導者アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)の誕生日に合わせた祭りが開催され、数多くのネオナチ(Neo-Nazi)がオストリッツに集結した。(c)AFP