【11月25日 AFP】台湾の蔡英文(Tsai Ing-wen)総統は24日、総統任期4年間の中間選挙と位置付けられる重要な選挙で与党・民主進歩党(DPP)が大敗した責任を取り、同党主席を辞任した。2020年に目指す総統再選の見通しに影を落としている。

 一方、親中派の野党・国民党(KMT)は、中国が台湾に対する圧力を強める中で躍進した。国民党は蔡氏が2016年に総統に就任する前、対中融和路線を取っていた。

 中国が依然として台湾を再統一すべき自国の領土と認識するなか、蔡氏と民進党に対しては、国内の改革や中国との関係悪化をめぐる懸念から反発が強まっている。

 蔡氏は記者会見で、今回の選挙での敗北の「完全な責任」を負い、党主席から辞任すると表明した。

 22県市の首長選のうち、国民党は首長ポストを選挙前の6から15に増やし勢力を拡大。

 一方の民進党は首長ポストを現在の13から6に減らした。伝統的に支持が厚く過去20年間他党にポストを譲ったことのなかった高雄(Kaohsiung)でも敗北を喫した。(c)AFP/Amber WANG, Sean CHANG