【11月23日 AFP】ドイツのプロテスタント教会の連合組織「ドイツ福音主義教会(EKD)」は22日、クリスマスの「容赦ない商業化」を批判し、一部の都市で早々とクリスマス市が開幕したことに苦言を呈した。

「待降節(アドベント)とクリスマスの容赦ない商業化は、聖書の教えに反するメッセージを発している」。EKDの広報担当者はこう指摘し、今年は12月2日から始まる4週間の待降節について「その真の意味、つまりクリスマスと神の訪れを待ちわびる時間として過ごすべきだ」と述べた。

 ドイツのクリスマス市の歴史は長い。ホットワインや菓子、手工芸品、クリスマスの装飾品やプレゼントなどが売店に並び、多くの買い物客が訪れる。

 大半の都市では今月26日に市が開くが、ドルトムント(Dortmund)やデュッセルドルフ(Duesseldorf)などでは既に22日に開幕。西部エッセン(Essen)のように11月半ばに始まった都市もある。

 エッセンのカトリック教会教区もクリスマス市の早期開幕に苦言を述べており、広報担当者は独DPA通信に「水を差す気はない」が「信心深いキリスト教徒にとって、クリスマスは年末のきらびやかなお祭りではなく、イエス・キリスト(Jesus Christ)の生誕を祝う行事だと指摘しておきたい」と語っている。(c)AFP