【11月10日 AFP】スリランカのマイトリパラ・シリセナ(Maithripala Sirisena)大統領は9日、新首相任命に対する十分な支持を得られなかったことを受け、議会を解散し、来年1月に議会選を行うことを決めた。

 シリセナ大統領は先月26日、ラニル・ウィクラマシンハ(Ranil Wickremesinghe)首相を突然解任し、前大統領のマヒンダ・ラジャパクサ(Mahinda Rajapakse)氏を新首相に任命した。ウィクラマシンハ氏は解任に応じない意向を示している。

 ウィクラマシンハ氏とラジャパクサ氏のどちらが真の首相であるかを選ぶ信任投票が行われる見通しとなっていたが、ラジャパクサ氏が過半数を獲得するのに8票足りないことが明らかとなり大統領派は議会解散に動いた。シリセナ大統領は、議会(定数225)を解散する命令に署名し、議会選を予定より約2年前倒しして来年1月5日に行うとした。

 ウィクラマシンハ氏が解任を拒否する一方、シリセナ大統領は自身に対する抵抗を阻止するため議会を停止しており、混迷を深めるスリランカに対する国際社会の懸念が強まっている。(c)AFP/Amal JAYASINGHE