【11月2日 AFP】大統領が首相の電撃解任に踏み切り、首相派と大統領派が対立する「憲政の危機」に陥っているスリランカで1日、今月5日に議会が招集され、両派閥の「首相」に対する信任投票が行われる見通しとなった。

 マイトリパラ・シリセナ(Maithripala Sirisena)大統領は先月26日、ラニル・ウィクラマシンハ(Ranil Wickremesinghe)首相を突然解任し、前大統領のマヒンダ・ラジャパクサ(Mahinda Rajapakse)氏を新首相に任命した上で議会を停止した。一方、ウィクラマシンハ氏は解任に応じない意向を示している。

 シリセナ大統領は最大都市コロンボで外交官らに対し、今月5日に議会を再開すると表明。ラジャパクサ氏もコロンボで開かれた学会で、議会が今月5日に招集されると明らかにした。

 議会再開の発表を受け、ウィクラマシンハ氏とラジャパクサ氏のどちらが真の首相であるかを選ぶ信任投票が行われるとの期待が高まっている。

 一方、シリセナ大統領が党首を務めるスリランカ自由党(SLFP)の報道官は1日深夜に記者会見を開き、当初の停止命令通り今月16日までは議会招集はないと主張。さらに「今月5日に議会近くで大規模な集会を開く」と通告した。(c)AFP/Amal JAYASINGHE