【10月24日 AFP】米大リーグ(MLB)、ロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)に所属する左腕の柳賢振(Ryu Hyun-jin、リュ・ヒョンジン)が、予定されているボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)とのワールドシリーズ第2戦の先発に向けて準備を整えている。韓国人投手のワールドシリーズでの先発登板は、実現すれば史上初となる。

 韓国の選手がワールドシリーズに出場するのは、2001年のアリゾナ・ダイヤモンドバックス(Arizona Diamondbacks)の金炳賢(Kim Byung-hyun、キム・ビョンヒョン)、2009年のフィラデルフィア・フィリーズ(Philadelphia Phillies)の朴賛浩(Park Chan-ho、パク・チャンホ)以来3人目だが、金と朴はどちらも救援での出場だった。

 柳賢振は通訳を介して「そのニュースを聞いたときに最初に思ったのは、しっかり用意をするということだった。そして今、準備はできたと感じている」とコメントした。

「昨年は登録メンバーから漏れたから、チームメートの応援やムードづくりが主な仕事だった。だけど今年は実際にグラウンドへ出て投げられる。その準備はできている」

 前回登板のミルウォーキー・ブルワーズ(Milwaukee Brewers)とのナ・リーグ優勝決定シリーズでは打ち込まれた柳賢振だが、今は韓国投手初のワールドシリーズの勝利投手になることへの自信を取り戻している。

「前回の登板は自滅に近かったから、明日は必ず良い投球ができるよう、調整を進めている」「前回を振り返ると、速球以外のコントロールに注意して、ストライク先行で投げられていたら、違った結果になったんじゃないかと思う」「もちろん、あしたは持っている球種をフル活用して、前回よりも制球を良くしたい」

 ドジャースを1988年以来のワールドシリーズ制覇に導くことを目指す柳賢振だが、第2戦で投げ合うのは16勝左腕のデビッド・プライス(David Price)とみられる。柳は「クラブハウスの雰囲気は、いつも以上に張り詰めているように感じる。ワールドシリーズへ出場でき、気持ちは高まっている」と話している。

 今季の柳賢振は、レギュラーシーズンでは7勝3敗で防御率1.97、ポストシーズンは1勝1敗で防御率4.40という成績を残している。また、今季相性が良く、ローテーションの巡り合わせで投げることが多かった本拠地ドジャー・スタジアム(Dodger Stadium)ではなく、慣れないフェンウェイ・パーク(Fenway Park)での登板という部分も、柳にとってはポイントになる。(c)AFP