【10月23日 AFP】米首都ワシントンにある聖書博物館(Museum of the Bible)は22日、所有する最古級の聖書写本群「死海文書(Dead Sea Scrolls)」の断片のうち、5点について偽物だったことが判明したため、展示から取り下げると発表した。

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 同博物館は死海文書の断片16点を所有。うち5点について調査で真正性が疑われたことから、昨年4月にドイツの連邦材料試験研究所(BAM)に送って詳しい調査を依頼していた。

 5点は2017年11月の開館時から展示されていたが、本物かどうかについて調査中という説明が付されていた。

 博物館の発表によると、BAMが5点は成立年代が新しすぎると結論づけたという。

 死海文書は紀元前3世紀から紀元後1世紀に成立し、ヘブライ語で書かれた最古の聖書写本が含まれる。1947年から1956年にかけておよそ900点の羊皮紙片が死海(Dead Sea)周辺に点在するクムラン(Qumran)の洞窟群内で発見された。

 聖書博物館は、キリスト教福音派の富豪から財政支援を受けたことでも物議を醸していた。(c)AFP