【10月23日 AFP】米大リーグ(MLB)、ボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)のクリス・セール(Chris Sale)は前週胃腸炎で入院し、ロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)のクレイトン・カーショウ(Clayton Kershaw)は20日に登板したばかりであるものの、オールスター選出7回を誇る両左腕は、23日から始まる114回目のワールドシリーズ(7回戦制)で先発投手を務める。

 昨季は惜しくもあと一歩のところで優勝を逃したドジャースは、開場106年の歴史を誇るレッドソックスの本拠地フェンウェイ・パーク(Fenway Park)で迎えるシリーズ第1戦の先発マウンドにカーショウを送り、30年ぶりのタイトル獲得を目指す。

 大役を担うことになったカーショウは22日、「これまで惜しいところまでたどり着き、ポストシーズンにも進出していた分、少し期待を裏切ってしまっている」「本当に幸運なことにわれわれは最高のチームだけれど、まだ(優勝)リングが欠けている」と強調した。

 球界屈指の投手として通算3度のサイ・ヤング賞(Cy Young Award)を誇るカーショウは、これまで奪三振数と勝利数で通算3回、防御率で通算5回にわたりナ・リーグトップを記録しているほか、2014年には投手として46年ぶりに同リーグの年間最優秀選手(MVP)にも選出された。

 しかし、こうした数々の栄誉とは裏腹に、カーショウは11年間のキャリアでワールドシリーズの栄冠とは無縁で、昨季もドジャースは同シリーズの第7戦でヒューストン・アストロズ(Houston Astros)に敗れている。

「絶対に逃せない。何としてもワールドシリーズで勝ちたい」「またこの舞台に立てたのは上出来だ。昨年は惜しいところまでいったから、その経験がこの先の戦いに多少なりとも役に立つだろう」

 一方、ア・リーグで通算2度の奪三振王に輝くセールは、体調が回復して準備は整っているとしており、「チーム全員がわくわくしているし、準備は整っている。このためにチームと契約しているのだから」とすると、「このために一年間やってきた。優勝を勝ち取る機会が目の前にある」「マウンドに立ったら、100パーセントでいける」と意気込んだ。(c)AFP/Jim SLATER