【10月18日 AFP】米大リーグ機構(MLB)は17日、昨季のワールドシリーズ王者であるヒューストン・アストロズ(Houston Astros)が、ポストシーズンで対戦したクリーブランド・インディアンス(Cleveland Indians)に対してスパイ行為を行った証拠は発見されなかったと発表した。

 先週行われたア・リーグ地区シリーズで、アストロズの球団職員がインディアンスのダッグアウトの写真や動画の撮影を試みようとしていたとインディアンス側からの苦情が申し立てられたことを受け、調査が行われていた。

 13日に行われたボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)との同リーグの優勝決定シリーズ初戦では、同一の球団職員が写真を撮影した後にレッドソックスのダッグアウト付近から退去させられていた。

 これはすぐさま、アストロズが昔ながらのサイン盗みを行っているのではないかという臆測を呼んだ。

 MLB機構はこの件に関する発表の中で、プレーオフ前からさまざまな球団がサイン盗みについて懸念を示していたとした上で、アストロズは実際には相手球団が不適切な監視を行っていないかを確認しようとしていたと明かしている。

「アストロズ球団職員に関する両案件については、警備員が問題を特定した上で対処し、調査部に引き継いだ。調査完了に伴い、アストロズ球団職員は、対戦球団がいかなる規則違反も犯していないかを確認するため、監視を行っていたと結論が出た」

 また「プレーオフに勝ち残った全球団には、このような類いの取り組みを差し控えるよう」になどと通知したことを、MLB側は付け加えている。(c)AFP