【10月2日 AFP】大地震と津波で大きな被害を受けたインドネシア・スラウェシ(Sulawesi)島では1日、ボランティアらが犠牲者の集団埋葬を開始した。一方、国連(UN)は緊急に人道支援を必要としている被災者が約19万1000人に上ると明らかにした。

 公式発表によると、先月28日に発生した地震と津波の死者は少なくとも844人、避難者は約5万9000人に上っている。死者数は今後数日で急激に増える恐れがあり、当局は最悪の事態に備えている。現地ではこれまでに14日間の非常事態宣言も発令されている。

 地震発生から4日たつが、被災した遠隔地とはようやく連絡がとれるようになったばかり。現地では医薬品が足りなくなってきているほか、がれきや倒壊した家屋から助けを求める住民らの救助に必要な重機も不足している。

 こうした状況に対応するため、ジョコ・ウィドド(Joko Widodo)大統領は多くの国際的な援助団体やNGOの受け入れを始めた。

 国連人道問題調整事務所(OCHA)は、緊急支援を必要とする人々のうち約4万6000人が子どもで1万4000人が高齢者だと述べ、その多くが政府による重点支援地域から外れた場所にいると警鐘を鳴らしている。(c)AFP/Harry PEARL