【9月17日 AFP】15日に行われたサッカー、カンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)1部の試合で、負傷した選手を乗せた救急車が故障してピッチ上で動かなくなり、選手たちが車を押してピッチの外へ出すという珍しい一幕があった。

 アクシデントがあったのは首都ブラジリアのエスタジオ・ナシオナル・デ・ブラジリア(Estadio Nacional de Brasilia Mane Garrincha)で行われたバスコ・ダ・ガマ(Vasco da Gama)対フラメンゴ(Flamengo)のライバル対決で、試合終盤、バスコ・ダ・ガマのブルーノ・シウバ(Bruno Silva)が味方選手と頭をぶつけて倒れ、短い間だったが意識を失った。

 そのため医療スタッフはシウバを病院へ搬送することを決めたが、シウバを乗せた後、救急車が発進しなくなってしまった。そこで両チームの選手が力を合わせ、止まった救急車をピッチの外へ押し出すことになった。

 フラメンゴのレーベル(Rever Humberto Alves Araujo)は、国内ウェブサイトのGloboesporte.comで、「こんなことは初めてだ。嘆かわしい場面だった。運転手が冗談を言っているのかと思ったけど、車が動かないから助けてくれと言われた」とコメントしている。

 試合はこの出来事による10分以上の中断を挟んだ後、両チーム1-1の引き分けで終わった。シウバはその後16日に退院している。(c)AFP