【9月7日 AFP】アフガニスタンの首都カブールのレスリングクラブで5日、連続爆弾攻撃があり、当局などによると同国人ジャーナリスト2人を含む少なくとも20人が死亡、70人が負傷した。イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した。

 警察当局によると、事件があったのはカブールのイスラム教シーア派(Shiite)居住区にあるマイワンド・レスリングクラブ(Maiwand Wrestling Club)。施設内部で1人が自爆し、ジャーナリストや治安要員が現場に集まる中、およそ1時間後に爆発物を積んだ車が爆発した。

 メディア支援団体NAIによると、2度目の爆発で少なくともジャーナリスト4人が負傷。同国最大の民間テレビ局トロニュース(Tolo News)は、自社の記者とカメラマンが死亡したことを確認した。

 内務省の報道官は少なくとも20人が死亡したと発表。一方、レスリングクラブのディレクターはAFPに対し「最初の爆発が起きたとき外にいた。その爆発で30人超が死亡した。多くはレスリング選手だった」と語った。

 米テロ組織監視団体SITEインテリジェンス・グループ(SITE Intelligence Group)によると、ISは傘下のプロパガンダ機関アマック(Amaq)を通じて犯行声明を出した。ISはアフガニスタン国内で少数派のシーア派をたびたび標的にしている。同国の旧支配勢力タリバン(Taliban)は、事件への関与を否定した。

 アシュラフ・ガニ(Ashraf Ghani)大統領は声明で、アフガニスタンの民間人やメディア関係者への攻撃は「言論の自由への攻撃であり、人道に対する罪」だと非難した。

 映像後半は、病院で治療を受ける負傷者ら。6日撮影。(c)AFP