【9月6日 AFP】ケニア警察は5日、不法移民取り締まりの一環として、首都ナイロビにある中国国営テレビ局、中国グローバルテレビジョンネットワーク(中国環球電視網、CGTN)のアフリカ本部を強制捜査し、複数の記者を一時拘束した。CGTNの職員がAFPに明らかにした

 携帯電話で撮影された映像には、武装した私服警官が中国人職員を車に押し込む様子が映っていた。警官は中国人以外の外国人記者に対してもパスポートの提示を求め、提示できない場合は警察署に連行した。

現場にいた外国人記者の一人は「彼らは自動小銃を手にしていた。恐ろしかった」と当時の心境を語った。

 ケニア警察のトップ、ジョセフ・ボイネット(Joseph Boinnet)長官は、不法移民取り締まりの一環としてCGTNの強制捜査を行ったと認めた。同氏はナイロビのラジオ局、キャピタルFM(Capital FM)に対し、「書類に問題のないことが確認されたので、CGTNで拘束した外国人は全員、釈放した」と語った。

 一方、在ケニア中国大使館は声明で、中国人13人から助けを求める電話を受けたと発表した。うち8人がCGTNの職員で、残る5人はCGTNが入っている建物で働いていたという。中国大使館は同様の事例が最近、複数起きていると指摘し、外交ルートを通じてケニア側に懸念を表明した。

 CGTNは中国国営の国際英語放送で、ナイロビと米ワシントンに主要拠点を置き、世界中で番組を放映している。

 ケニアは先月、すべての外国人に対し、60日の猶予期間のうちに滞在許可の更新を義務付け、期間終了後、不法滞在者の摘発と逮捕に乗り出した。滞在許可の更新には煩雑な手続きが必要で、長い場合は8時間ほどかかることもある。

 ケニア内務省も先週、一般市民が不法移民を通報するためのホットラインを開設している。

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)のセイフ・マガンゴ(Seif Magango)地域担当副責任者は1日、ケニア政府の措置について「非常に憂慮すべき事態だ」と指摘した上で、「外国人労働者や、難民、難民申請者らに対する排外主義に火を付ける可能性がある」と懸念を表明していた。(c)AFP