【9月6日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は5日、米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のサンフランシスコ・フォーティナイナーズ(San Francisco 49ers)でプレーしていた元QBコリン・キャパニック(Colin Kaepernick)が出演している動画広告の第一弾が発表されたことを受け、同選手を起用した米スポーツ用品大手ナイキ(Nike)を猛批判した。

 4日にナイキがキャパニックと契約したことを「お粗末だ」と述べていたトランプ大統領は、元NFLのスター選手を支援することは同社にとって逆効果の宣伝になるとして、自身のツイッター(Twitter)に「NFLと同様にナイキの人気は下降しており、激しい怒りと不買運動に直面している」、「こうなることを予想していなかったのだろうか? NFLに関していえば、国旗に起立しない限り私は見る気がしないし、これからもそうだ」と投稿した。

 これに先立ちナイキは3日、同社の象徴的スローガンである「Just Do It」の誕生30周年を記念し、キャパニックをフィーチャーした新しいキャンペーンを打ち出していた。この広告にはツイッター上の一部から批判の声が上がっており、その中では不買運動が主張されたり、同社の製品を破壊する動画を投稿されたりしていた。

 ナイキは4日に株価を下げたものの、5日の市場では上昇に転じた。同日に発表されたキャパニックの広告は、6日に行われるNFLのシーズン開幕戦、フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia Eagles)対アトランタ・ファルコンズ(Atlanta Falcons)の放送中にオンエアされることになっている。

「Dream Crazy」とタイトルがつけられたこの広告では、キャパニックのナレーションに乗せて、米プロバスケットボール(NBA)を象徴するレブロン・ジェームズ(LeBron James)や女子テニスのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams)、そしてケニヤの長距離ランナーであるエリウド・キプチョゲ(Eliud Kipchoge)らスター選手を含め、さまざまな競技に臨むアスリートの感動的なストーリーをつづった動画が紹介されている。

 キャパニックは広告の最後に、「自分の夢がクレイジーかどうかではなく、その夢が十分にクレイジーかどうかを尋ねよう」と語りかけている。(c)AFP