【9月5日 AFP】フィリピン南部の町ロンダ(Ronda)で5日、役場の町長室にいた町長が射殺された。警察が明らかにした。この町長は、ロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領の「麻薬撲滅戦争」の下で作成された麻薬取引への関与が疑われる当局者リストに名前が記載されていた。

 地元警察署長によると、殺害されたのは、マリアーノ・ブランコ(Mariano Blanco)町長(59)。町長室で夜半過ぎ、正体不明の武装集団に銃撃され、病院で死亡が確認された。

 警察関係者はAFPに対し、「目撃者によると、武装した人物4人が白いバンから降り、町役場に入っていった。町長は役場内にある町長室で眠っていた」と語った。ブランコ氏がなぜ町長室に泊まることにしたのかは不明。殺害の動機についても現在調査中という。

 フィリピンではここ数か月、違法な麻薬取引疑惑の有無を問わず、自治体首長らが殺害される事件が相次いでいる。

 フィリピンの政治風土はもともと暴力的でしばしば死者も出ているが、監視機関はドゥテルテ大統領の「麻薬撲滅戦争」が襲撃者をあおっている可能性があると懸念を表明している。(c)AFP