【9月4日 AFP】ボツワナで、牙が切断されたゾウ90頭の死骸が発見された。NGO「国境なきゾウ保護活動(Elephants Without Borders)」が4日、明らかにした。アフリカでの密猟の中でも、最悪規模の被害とみられるという。

 同NGOとボツワナの国立公園・野生生物局が空から調査を実施したところ、ゾウの死骸を数週間にわたり相次いで発見。同NGOによると、殺されたゾウの多くが大ぶりの牙を持つ大柄な雄だったという。

 NGOのマイク・チェイス(Mike Chase)代表はAFPに対し、「われわれは6月10日に空から調査を開始し、それ以来90頭のゾウの死骸を確認した。死んだゾウの数を毎日数えている」と述べた。

 ゾウたちは、オカバンゴ湿地帯(Okavango Delta)の野生動物保護区付近にある水飲み場で、ライフル銃で撃たれたという。

 チェイス氏は「ゾウの密猟の規模としては、アフリカでの密猟について私がこれまで見たり読んだりした中で群を抜いて大きい」と述べた。

 同氏によると、今回の大量密猟は、ボツワナの野生生物保護官らが今年から非武装化したことと時を同じくしているという。

 ボツワナに生息するゾウの個体数はアフリカ最多で、13万5000頭を超える。(c)AFP