【9月2日 AFP】国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は8月31日、ミャンマー軍が子ども兵士75人を解放したことを発表した。今回の解放は、数十年にわたる未成年者の強制的な徴兵を廃止する段階的取り組みの一環で、今年の実施は初めて。

 現在、推計50万人のミャンマー軍兵士や、同軍と国境地帯で戦う少数民族武装勢力の中に何人の子ども兵士が残っているのか、正確な統計はない。

 だが、ユニセフの声明によると、ミャンマー軍は2012年に国連との合意に調印して以来、924人の子どもまたは年少の兵士を解放してきた。

 31日に開かれた式典には、解放された子どもや若者らが出席。このうち最年少は14歳だった。

 国連のミャンマー常駐調整官、クヌート・オスビー(Knut Ostby)氏は席上、子どもを徴兵することは2012年の合意以前よりも大幅に難しくなっていると発言。その一方、ミャンマーの子どもや若者の安全を確保するためにより多くのことができるとし、軍は「殺害や暴行、レイプや他のかたちでの性的暴行に関し、子どもを保護するための措置を取っていない」と批判した。

 専門家らは、同国で軍と少数民族武装勢力の戦闘が続く限り、子どもたちが徴兵される危険は続くと述べている。

 多くの場合、子どもたちは誘拐されるか、公園や駅など公共の場所から連行され、徴兵に同意しなければ投獄すると脅される。(c)AFP