「記憶に留めておく一枚の報道写真」

この爆撃の画像というのが遠い過去に起こったものではなくて自分が生きているイマ、しかも同じ世界、距離が少し遠いだけであるということ。自分がこの日本で当たり前のように平和を享受して「日常」を送っていて、シリアでは同じ時間を生きているのに頭の上から爆弾が降ってくる。決して目をそらしてはいけないもののはずなのに、平和が当たり前の自分らにはどこか遠い世界、非現実的なものに映ってしまい、理解を止めてしまう。だが、これは紛れもないリアルだし、この爆撃と戦闘の下にも「日常」となってしまっているものがあるということをわすれないようにしたい。それがこの写真を選んだ理由だ。


法政大学 岩穴口千尋 難民セクション