【8月28日 AFP】米国とメキシコは27日、自由貿易協定の全面的な刷新をめぐる合意に達した。これを受け、カナダは28日に新協定締約に向けた交渉を開始することを明らかにした。

 米・メキシコ両国の交渉担当者らはここ数か月に渡り、25年近く続いてきた北米自由協定(NAFTA)の見直しのため、相違点を解消すべく尽力してきた。一方でカナダは、交渉への再参加を控えてきた。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は、メキシコとの合意は「非常に良い」内容だとした一方で、新合意からカナダを除外する可能性もあると述べ、今後の交渉が順調に進むとは限らないことを示唆。さらに、米国が悪影響を被ってきたNAFTAには「悪い意味合い」が含まれるとして、協定の名称を変更したい考えも示した。

 メキシコのエンリケ・ペニャニエト(Enrique Pena Nieto)大統領は27日、カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相と協議し、今週中のNAFTAの最終改定を視野に、速やかな交渉復帰を要請した。

 クリスティア・フリーランド(Chrystia Freeland)カナダ外相の報道官は、同外相が28日に米首都ワシントン入りし、交渉を再開すると発表。一方で、新合意には「カナダの署名が必要だ」と述べ、同国除外の可能性を示唆したトランプ氏をけん制した。(c)AFP