「記憶に留めておく一枚の報道写真」

イスラエルが独立から70周年を迎え、記念として花火が打ち上げられた。そしてそこに映るイスラム教の聖なる場所である岩のドームが金色に光っている。一見すると美しい光景であるがイスラエルは未だに大きな問題を抱えてこの独立70周年を迎えている。第二次世界大戦以後、第一次中東戦争に勝利し独立を勝ち取ったが、同時にこの土地に住んでいたアラブ人が強制的に追い出される形となった。その後もユダヤ人国家とこのパレスチナ人たちは抗争を続け今では領土内に自治区を設けてパレスチナ自治区に生活をしているが独立を目指して活動している。それに対し日々イスラエル軍は武力を用いた封じ込めを続けている。くしくもこの写真に写る岩のドームはパレスチナ人たちの聖地でもありパレスチナ人たちはこの写真をどのような感情で見ているのだろうか。ここを自由に行き来できるようになるには果たしていつになるのか、しかし解決にはいまだほど遠い現状である。

早稲田大学 稲田一貴 平和構築セクション