【7月30日 AFP】2018年の米国野球殿堂(Baseball Hall of Fame)入り表彰式典が29日に行われ、米大リーグ(MLB)のロサンゼルス・エンゼルス(Los Angeles Angels)やモントリオール・エクスポズ(Montreal Expos)で活躍したブラディミール・ゲレーロ(Vladimir Guerrero)氏ら6人が出席した。

 野球殿堂に名を連ねたゲレーロ氏は、5分間にわたるスペイン語でのスピーチの中で、母国であるドミニカ共和国にいる家族や友人、さらにMLBで最初にプレーする機会を与えてくれたエクスポズに対して感謝の気持ちを述べた。

「選手時代、私はいつも口ではなくバッドで自分を証明したいと思っていた。しかし今では現役を引退しており、ここに立って話すことができて幸せだと思っている」

 よく晴れたこの日、ゲレーロ氏の他にジム・トーミ(Jim Thome)氏やチッパー・ジョーンズ(Chipper Jones)氏、トレバー・ホフマン(Trevor Hoffman)氏、アラン・トランメル(Alan Trammell)氏、ジャック・モリス(Jack Morris)氏の6人の殿堂入りを祝福するため、ニューヨーク州クーパーズタウン(Cooperstown)には約5万人の観衆が集結した。

 現役時代は球界最高の悪球打ちと評され、シルバースラッガー賞(Silver Slugger)に8度輝いた球宴出場9回のゲレーロ氏は、打率.318、449本塁打、1496打点の通算打撃成績を残し、ドミニカ共和国出身の選手ではファン・マリシャル(Juan Marichal)氏、ペドロ・マルチネス(Pedro Martinez)氏の両投手に次ぎ3人目の殿堂入りとなった。

 史上最高の両打ち打者の一人であるジョーンズ氏は、現役生活を通して打率.303、468本塁打、1623打点の数字を記録し、資格取得1年目で殿堂入り。「多くの声援を頂いた。ファンの皆さんが大好きです。ありがとう」とコメントした。

 左打者のトーミ氏はキャリアの大半をクリーブランド・インディアンス(Cleveland Indians)で過ごし、歴代8位となる通算612本塁打とMLB記録となる13本のサヨナラ本塁打をマーク。「非常に特別なものの一員になることができ光栄だ」と話し、「野球は美しく、私は永遠に関わり続けることになるだろう」と続けた。

 モリス氏は投手としてデトロイト・タイガース(Detroit Tigers)やミネソタ・ツインズ(Minnesota Twins)、トロント・ブルージェイズ(Toronto Blue Jays)、インディアンスで計18シーズンを送り、4度のワールドシリーズ制覇を経験。現在63歳のモリス氏は、亡き両親と、1984年にタイガースをワールドシリーズに導いた故スパーキー・アンダーソン(Sparky Anderson)氏に感謝の気持ちを伝えた。「きょう、スパーキー・アンダーソン氏がともにいてくれることを私は知っている。彼は非常に多くのこと、そして逆境に耐えて戦うことを教えてくれた」 (c)AFP