【7月27日 AFP】ラオス南部で建設中だった水力発電用ダムが決壊した事故で、下流に位置する隣国カンボジアも流出した水の影響を受け、大勢の人が避難を余儀なくされている。ラオスでは26日も、放出された大量の水で流された村々で行方不明者の捜索救難活動が続けられた。

 セナムノイ(Xe-Namnoy)ダムが23日に決壊したこの事故ではこれまでに27人の死亡が確認されたほか、今もなお131人が行方不明になっている。村人たちに逃げる時間はほとんどなかった。

 26日、捜索救難活動は3日目に突入した。中国、ベトナム、タイは専門家を派遣して支援している。水が引いた地域では、村人たちが泥まみれになった自宅のがれきの中で家財を捜していた。AFPが豪雨にも見舞われた被災地の村を訪れたところ、膝丈の深さの水に複数の家畜の死骸が浮いていた。

 ダムの決壊による水は下流に位置する隣国カンボジアにも流出し、カンボジアの村々でも大勢の人が避難を余儀なくされた。ラオスと国境を接するカンボジア北部、ストゥントレン(Stung Streng)州の政府報道官は、「まだ水位の上昇が続いているので、さらに大勢が避難することになるだろう」とAFPに語った。(c)AFP