【7月16日 AFP】サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)は15日、モスクワのルジニキ・スタジアム(Luzhniki Stadium)で決勝が行われ、クロアチアは2-4でフランスに敗れて優勝はならなかった。首都ザグレブでチームに声援を送ったクロアチアのファンは、がっかりしながらも誇らしそうに、涙を流して「英雄たち」をたたえた。

 この日、街の中心であるイェラチッチ広場(Jelacic Square)は人で埋まり、通りに車のクラクションが響き渡る中、ファンは設置された大型スクリーンで選手に声援を送った。試合終了のホイッスルが吹かれると、広場にはファンたちの拍手の音が鳴り響き、発煙筒をたいたり、爆竹を投げたりする人も数多くいた。

 赤と白の市松模様の代表のユニホームを着た若者は、「みんなピッチで全力を尽くし、最後の一滴までエネルギーを振り絞った。素晴らしい試合だったよ。国全体が感謝している。僕らの輝かしいチームが誇らしい。みんなライオンのように戦った」と語った。

 クロアチア国営放送(HRT)の解説者も「クロアチアにとっては誇りに思える結果。選手には拍手を送るべきだ。世界有数のサッカー強国が、現実的な戦い方でクロアチアをなんとか出し抜いた。クロアチアは試合を支配したが、フランスというパズルを最後まで解けなかった」とコメントした。

 繁華街のパブリックビューイング会場で、一般のファンとともに試合を観戦したアンドレイ・プレンコビッチ(Andrej Plenkovic)首相も、「われわれにとっては、この選手たちが世界王者。ハートと団結の意味を教えてもらった」と話している。

 そして首相は、人口わずか400万人強のバルカン半島の国について「この1か月、われわれはクロアチア全体にとって忘れられない、夢のような時間を過ごした」とコメントした。

 映像は、首都ザグレブ、オーストラリア・メルボルンでW杯決勝を観戦するクロアチアのサポーターら。(c)AFP