【7月14日 AFP】家族のうち2人が宝くじで高額当せんしたら、普通は大喜びするものだ。しかしカナダの田舎町で起きたケースは違った。全額自分のものだと主張するおばがおいを訴えると言い出し、骨肉の争いに発展している。

「法廷で会いましょう」と、おいのタイロン・マキニス(Tyrone MacInnis)さんに言い放ったのはバーバラ・レディック(Barbara Reddick)さん。2人は12日、当せん総額の120万カナダドル(約1億200万円)が記入された大きな小切手を手に写真撮影に臨んでいたばかりだった。

 東部ノバスコシア(Nova Scotia)州の小さな町マーガリーフォークス(Margaree Forks)の宝くじ関係者によると、当せん券にはレディックさんとマキニスさん、2人の名前が記入されていた。

 カナダ放送協会(CBC)によると、レディックさんはこの記念撮影セレモニーで、「当せん券を買ったのは私」「彼(マキニスさん)は、私が当せん金は『山分け』と言ったとうそをつこうとしている」と主張した。

 レディックさんが当せん金を分けてあげると申し出たときに念頭に置いていたのは、ずっと少ない金額だったという。

「縁起を担いで彼の名前を当せん券に書いた。私にとって息子のようなものだから。いえ、息子のようなもの『だった』ね」とレディックさん。「彼は幸運をもたらした。でも、半分はないでしょ!」

 一方、マキニスさんは、レディックさんと当せん金を山分けする約束をしたと主張している。

 宝くじ関係者によると、当せん券には2人の名前が書かれているので、当せん金は2人に半分ずつ、60万カナダドル(約5100万円)の小切手で支払われる。この案は州の賭博委員会も承認済みだ。

 この宝くじ関係者はCBCに対し、「こんなことが起きるなんて思ってもみなかった」として、「ちょっとがっかりしている」と語った。(c)AFP