【7月7日 AFP】オランダ東部ライデン(Leiden)にある国立ブールハーベ博物館(Rijksmuseum Boerhaave)で先週、南米の先住民が狩猟用の矢に使う、致死性のある毒物を保管した貯蔵庫が盗まれ、警察が捜査を行っている。

 毒物は離れにある建物内で保管されていたものの、犯人らは4日、建物に侵入し冷蔵庫サイズの貯蔵庫ごと持ち去ったとみられる。

 科学及び医学を扱う同博物館の館長はAFPに対し、「毒物はクラーレと呼ばれるもので、南米で動物を殺すために使われる」と説明。「コレクションの一部として提供されたが、所蔵しないと決まったため、貯蔵庫に入れて鍵を掛け、後で安全に処分するつもりだった」と述べた。

 ラベルに「クラーレ」と記されたガラスびんに収められた毒物は、非常に乾燥しており、小さな「黒い角砂糖」のように見えるという。

 一方で警察は、「強い毒性を有し、死に至らしめる可能性もある」として市民に注意を呼び掛け、クラーレを発見した場合は手で触れずに警察に通報するよう呼び掛けた。(c)AFP