【7月7日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)で通算4度のファイナル制覇を経験し、計6回のオールスター選出を誇るトニー・パーカー(Tony Parker)が、17シーズンを過ごしたサンアントニオ・スパーズ(San Antonio Spurs)を退団し、シャーロット・ホーネッツ(Charlotte Hornets)と2年総額1000万ドル(約11億円)で合意に達したと、米複数メディアで伝えられた。

 シャーロット・オブザーバー(Charlotte Observer)、サンアントニオ・エクスプレスニュース(San Antonio Express News)、米スポーツ専門チャンネルESPNなどが6日に伝えた匿名情報によると、スパーズを象徴する司令塔としてパーカーが築いた一時代は終わりを迎えたとされている。

 現在36歳のパーカーは2001年、NBAドラフトの全体28位指名でスパーズに入団すると、卓越した才能を発揮してリーダー的存在となり、2003年、2005年、2007年、2014年にチームの優勝に貢献。2007年のファイナルでは最優秀選手(MVP)にも選出された。

 ESPNの報道によると、パーカーはグレッグ・ポポビッチ(Gregg Popovich)ヘッドコーチ(HC)に電話で退団の意思を伝え、チームに残留を促されながらも、ホーネッツでケンバ・ウォーカー(Kemba Walker)の控えとして重要な役割を担うことを選んだという。

 ホーネッツに入団すれば、パーカーは同じフランス国籍で友人のニコラス・バトゥム(Nicolas Batum)と一緒にプレーすることになるほか、かつてスパーズでアシスタントコーチを務めていたジェームズ・ボレゴ(James Borrego)HCとも再会することになる。

 2013年の欧州選手権(2013 EuroBasket)でフランスの優勝に貢献したパーカーは、スパーズの若手ポイントガードのディジョンテ・マレー(Dejounte Murray)が頭角を現したことから、昨季は出場した55試合のうち先発したのは21試合にとどまったほか、1試合当たりの出場時間は平均19.5分でいずれの数字もキャリア最低を記録。スパーズの17年間ではレギュラーシーズンで合計1198試合に出場し、1試合平均15.8得点、5.7アシスト、2.8リバウンドをマークした。

 ホーネッツは経験豊富な司令塔のパーカーを獲得するために、ドワイト・ハワード(Dwight Howard)をブルックリン・ネッツ(Brooklyn Nets)にトレードし、サラリーキャップの上限に余裕を持たせている。(c)AFP