【6月27日 AFP】欧州連合(EU)加盟国のうちフランスなど6か国は、マルタ沖の移民救助船上で待機している200人を超える移民の受け入れに合意した。数日間にわたる各国間での協議の末、フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領が26日、明らかにした。

 マクロン大統領は伊ローマでフランシスコ法王(Pope Francis)と会談した後、フランス、イタリア、ポルトガルを含む加盟国が、ドイツのNGO「ミッション・ライフライン(Mission Lifeline)」の救助船に乗った移民233人を「数十人ずつ」受け入れると述べた。

 一方マクロン氏は、リビアの沿岸警備隊がすでに介入している状況下で移民救助に乗り出したミッション・ライフラインについて、「あらゆる規則」に違反していると非難した。さらに「われわれはこのような状況を永久に容認することはできない。われわれは結局、地中海横断のリスクを減らすことで、人身売買業者の術中に陥っている」と述べた。

 マルタは、他のEU加盟国がそれぞれの割り当て数の移民を受け入れない限り、この移民たちの上陸を認めないと述べていた。

 子どもや妊婦を含む移民を救助したこの船は21日にマルタとイタリアに受け入れを拒否され、EU加盟国が欧州を目指そうとする人々の流入をめぐり議論する中、地中海上で待機を余儀なくされていた。しかしマルタは26日、他のEU加盟国が支援を承認したことを受けて、この船の入港に同意した。(c)AFP/Matthew XUEREB with Olivier BAUBE in Rome