【6月12日 AFP】国連(UN)の武器禁輸国となっている中央アフリカは、武装勢力と戦う自国軍や警察の武器不足を補うため、中国から装甲車両、機関銃、催涙弾などの武器提供を受けることを承認するよう国連安全保障理事会(United Nations Security Council)に要請した。AFPが11日に入手した安保理担当者宛ての書簡で明らかになった。

 これによると、中央アフリカのマリー・ノエル・コヤラ(Marie Noelle Koyara)国防・国軍再建相は国連安保理に対し、政府軍は「違法活動で市民生活を脅かし勢力を強める武装集団や拡大する暴力」に立ち向かわねばならないとして、武器禁輸の例外措置を要請した。

 中国製武器の提供要請は、欧州連合(EU)の軍事訓練ミッションや国連中央アフリカ多次元統合安定化派遣団(MINUSCA)も指示している。MINUSCAは武装集団の攻撃対象となっており、今年に入ってからも5人が殺害された。

 中国も装甲車両12台、強襲車両4台、拳銃50丁、スナイパーライフル(狙撃銃)6丁、消音器付き短機関銃10丁、さまざまな口径の機関銃約30丁を中央アフリカに無償提供する準備を進めている。

 中央アフリカではフランソワ・ボジゼ(Francois Bozize)大統領の失脚によって2013年に内戦が激化し、国連安保理が武器禁輸国に指定した。しかし昨年には例外としてロシアに中央アフリカへの武器提供が認められた。

(c)AFP/ Carole LANDRY