【6月14日 AFP】サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)の予選出場国の中で、一番乗りで本大会出場を決めたブラジルは、成績が不安定だったドゥンガ(Dunga)監督を解任し、チッチ(Adenor Leonardo Bacchi aka Tite)監督が就任したことをきっかけに息を吹き返した。指揮官交代後に予選8連勝を飾ったブラジルは、W杯全大会に出場している唯一の国という誇るべき記録を守りつつ、6回目のW杯制覇への希望を再び膨らませた。

 ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)が2月に足を骨折し、大会制覇の青写真が崩れかけたブラジルだが、26歳のエースはすでにチーム練習に合流し、仲間とともに、準決勝で屈辱を味わった母国開催の前回大会(2014 World Cup)の雪辱を目指している。

 ブラジルが今回組み込まれたのは、スイス、セルビア、コスタリカと同じグループE。この組ではブラジルが圧倒的な突破の有力候補で、2位の座をスイスとセルビアが争うことになるとみられるが、コスタリカも前回大会でベスト8入りした静かな自信を胸に秘めている。

 欧州予選でポルトガルと最後までグループ1位通過の座を争ったスイスは、2010年の南アフリカ大会(2010 World Cup)では最終的に優勝するスペインに唯一の土をつけ、ブラジル大会では決勝トーナメント1回戦でアルゼンチン相手に延長戦まで持ち込んだが、これまでのところ大きな大会でサプライズを起こすには至っていない。

 2大会ぶりのW杯本大会出場となるセルビアは、予選終了後にスラヴォルユブ・ムスリン(Slavoljub Muslin)監督が退任し、ムラデン・クルスタイッチ(Mladen Krstajic)新監督は、W杯本大会が公式戦の初陣となる。

 コスタリカは、派手さはないが安定した戦いぶりでここ5大会で4回目となる本大会出場を決めた。同国で最も有名なレアル・マドリード(Real Madrid)の守護神ケイロール・ナバス(Keylor Navas)は、前回大会ではPK戦で惜しくもベスト4入りを逃したが、5試合中3試合で相手を無失点に抑えた。(c)AFP