【6月12日 AFP】サッカー2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)では、大会2日目に行われるグループBの試合で欧州選手権(UEFA Euro 2016)王者ポルトガルと優勝候補スペインによるイベリア半島ダービーが実現する。モロッコとイランが入っている同組で屈指の強豪対決となるこの一戦では、ポルトガルの大黒柱クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)が、所属するスペイン1部リーグのチームメートや敵の選手を迎え撃つことになる。

 W杯では一度も決勝に進出したことがないポルトガルが、2016年にフランスで開催された欧州選手権と同様の快進撃を目指しているのに対し、スペインは王者として臨んだ前回大会でグループリーグ敗退を喫したのは、ただ一度の失敗にすぎないことを証明したいとしている。

 ブラジルで開催された2014年大会のグループステージでオランダに1-5で惨敗し、チリにも0-2で敗れるという大失態を演じてしまったスペインは、欧州選手権でもイタリアの前に決勝トーナメント1回戦で姿を消し、現在はフレン・ロペテギ(Julen Lopetegui)監督の下で再建を図っている。

 W杯の欧州予選を難なく突破し、7月15日の決勝でトロフィーを掲げるべくロシアに乗り込むことになるスペインは、南アフリカで行われた2010年大会決勝で決勝ゴールを決めたアンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)にとって、今回が最後のW杯になるとみられている。同選手は先日、FCバルセロナ(FC Barcelona)からJリーグ1部(J1)のヴィッセル神戸(Vissel Kobe)に移籍した。

 対するポルトガルも、通算5度のバロンドール(Ballon d'Or)選出を誇る33歳のロナウドが、サッカー界最大の大舞台に立つのはこれが最後になると思われる。同選手はこれまでのW杯ではガーナ、北朝鮮、そしてイランとの試合で合計3得点にとどまるなど、その実力を最大限に発揮できずにもがいている。しかし、来月15日に行われるスペイン対ポルトガルの試合がどういう結果になろうとも、両チームがグループ突破を果たすことはほぼ間違いない。

 モロッコはアフリカ予選での快進撃で1998年以来の本大会出場を果たしたものの、欧州チームの守備を崩すことは難しいとみられている。一方、イランもカルロス・ケイロス(Carlos Queiroz)監督の下で、堅実なディフェンスを展開することで精いっぱいと予想されている。

 スペインとポルトガルが順当に勝ち進んだ場合、決勝トーナメント1回戦ではグループAのロシア、ウルグアイ、エジプト、サウジアラビアのいずれかと対戦することになる。(c)AFP