【5月10日 AFP】(更新)マレーシア総選挙は10日、公式開票結果が発表され、マハティール・モハマド(Mahathir Mohamad)元首相(92)率いる野党連合が予想外の歴史的勝利を収め、同国の独立以来61年にわたり続いてきた与党連合「国民戦線(Barisan Nasional)」の支配に終止符が打たれた。

 選挙管理委員会が発表した投票結果によると、野党連合「希望連盟(Pakatan Harapan)」は同盟関係にあるボルネオ(Borneo)島サバ(Sabah)州の政党と合わせて過半数となる115議席を獲得した。

 首相として22年間にわたり強権支配体制を敷いた後に引退していたマハティール氏は、今回の選挙で政界に復帰し、大規模な汚職スキャンダルが浮上したナジブ・ラザク(Najib Razak)首相の対立候補として出馬。就任すれば、世界最高齢の首相となる。

 ナジブ氏は自身が設立した政府系投資会社「ワン・マレーシア・デベロップメント(1MDB)」をめぐる不正資金疑惑の渦中に置かれている。マハティール氏はナジブ氏に対する責任追及の方針を示していたが、勝利後の記者会見では「われわれは復讐(ふくしゅう)を求めているのではない。望むのは法の支配の回復だ」と語った。(c)AFP