【4月23日 AFP】20日の試合中に脳内出血で倒れた米大リーグ(MLB)、シカゴ・ホワイトソックス(Chicago White Sox)の救援右腕ダニー・ファーカー(Danny Farquhar)について、球団幹部は22日、手術を受けた現在も命にかかわる状態だと米紙で明かした。

 ホワイトソックスのケン・ウィリアムズ(Ken Williams)球団副社長がUSAトゥデー(USA Today)紙に語ったところによると、ファーカーは21日に脳の腫れを引かせる緊急手術を受け、容体は安定しているが予断を許さない状況だという。ウィリアムズ副社長は「彼はファイターで、いまこのときも命をかけて闘っている。もう一度、開頭手術を行って固定具をはめる必要があるとのことだ。神よ」と話した。

 ファーカーは20日に行われたヒューストン・アストロズ(Houston Astros)とのナイトゲームの6回にマウンドへ上がったものの、二死を取ったところで降板し、ベンチで意識を失った。そしてその場でチーム医師と救急隊員の治療を受けた後、病院へ搬送された。搬送中は意識があったという。

 ファーカーは現在、シカゴ市内にあるラッシュ大学医療センター(RUSH University Medical Center)の脳神経外科に入院し、少なくとも3週間は退院は難しい見込みだという。ウィリアムズ球団副社長は「われわれがあって当たり前だと思って毎日を過ごしている、命のはかなさをはっきり教えられた。心臓の鼓動の仕方も本当に変わった気がする」と述べた。

 ファーカーの家族は20日の試合を観戦に訪れていて、現在は病院で本人のそばにいる。

 31歳のファーカーは、これまでトロント・ブルージェイズ(Toronto Blue Jays)、シアトル・マリナーズ(Seattle Mariners)、タンパベイ・レイズ(Tampa Bay Rays)、ホワイトソックスでプレーし、救援投手として253試合に登板して10勝15敗、防御率3.93の成績を残している。(c)AFP