【4月13日 AFP】米大リーグ機構(MLB)は12日、ボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)のジョー・ケリー(Joe Kelly)投手とニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)のタイラー・オースティン(Tyler Austin)一塁手に対し、前日の試合で両ベンチ総出の大乱闘を引き起こしたとして、それぞれに数試合の出場停止処分を科した。

 レッドソックスの本拠地フェンウェイ・パーク(Fenway Park)で行われた11日の試合に中継ぎとして登板したケリーは、狙ったかのようにオースティンの脇腹に死球を当てた。そして、これに激怒したオースティンがマウンドに向かうと、両軍のダッグアウトから選手たちが一斉にフィールドになだれ込んだ。乱闘ではケリーが胸元に傷を負い、ユニホームが破れるなどしてようやく静まった。

 ケリーは故意にオースティンに死球を当てたと判断され、6試合の出場停止処分を言い渡された。一方のオースティンは、大げさな反応を示したとして5試合出場停止とされたが、その前には二塁に危険なスライディングをして乱闘寸前の騒ぎを起こしていた。

 オースティンへの死球は意図的なものではなかったと否定したケリーだったが、相手を数発殴ったことについては後悔しておらず、「内角に投げたら当たってしまったんだ。球が反れてしまっただけだ」とすると、「自分の身を守る準備はできていた。誰かが自宅の裏庭に侵入してきても、うちには犬が2匹いる。攻撃されたら、自分の身を守るのは当然だ」とコメントした。

 しかしながら、オースティンはケリーが狙ってぶつけてきたことは間違いないと主張し、報道陣に対して「あれは故意だったように感じた。誰かに暴力を振るわれたり、あんなことをされたりするのは不本意だった。だから、向かっていったんだ」と説明した。

 今回の問題では両チームの選手やコーチ数人に対しても、乱闘に加わったとして罰金処分が科された。(c)AFP