【3月11日 AFP】カメルーンのポール・アタンガ・ヌジ(Paul Atanga Nji)国土管理・地方分権相は9日、同国英語圏の分離独立を目指す武装勢力が7日に学校を襲撃し、兵士1人が死亡したと発表した。

 アタンガ・ヌジ氏は国営ラジオを通じてを出した声明で「武器を使った襲撃事件でカメルーン兵1人が死亡、生徒3人が負傷した」と明らかにし、「襲撃の目的は明らかに生徒の拉致」だったと述べた。

 襲撃されたのは北西(Northwest)州の州都バメンダ(Bamenda)の西40キロに位置する町バティボ(Batibo)の学校で、治安部隊が出動した。

 アタンガ・ヌジ氏は声明の中で、バティボでは最近13~18歳の少女がレイプされ、一部の被害者が妊娠する事件が18件も起きているほか、武器や爆発物の隠し場所1か所も見つかっていると述べた。

 先月にはバティボ近郊で政府当局者2人が拉致される事件も起きた。この事件についてはカメルーン英語圏の独立を目指す武装組織「アンバゾニア防衛軍(ADF)」がソーシャルメディアで犯行声明を出している。

 仏語話者が多数派を占めるカメルーンでは英語圏の分離独立を目指す動きがあり、同国の総人口2300万人の約5分の1を占める英語圏の2州では死者が出る不穏な情勢になっている。(c)AFP