【2月23日 AFP】世界で最も有名な絵画のひとつである「真珠の耳飾りの少女(Girl with a Pearl Earring)」を所蔵するオランダの美術館で、来館者らを前に同作品の科学的検証が行われる。期間は2週間。

 オランダ絵画の巨匠ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer)による1665年ごろの光輝く同作品は、1994年にハーグの中心地にあるマウリッツハイス(Mauritshuis)美術館で保存処理中に検証されたのが最後だ。

 同美術館は声明で「さらなる修復はまだ必要ではないが、非侵襲性分析技術は過去25年間に大きな前進を遂げている」と指摘している。

 青と黄色のターバンを巻いて大きな真珠の耳飾りをつけ、キャンバスからじっと見つめてくる謎めいた少女のまなざしを描いた絵画は、長い間、研究者を魅了し続けている。

 同美術館は、「フェルメールがこの作品をどうやって描いたのか、どんな画材を使用したのかについて、多くの疑問が残されたままだ」と指摘。そのため蛍光X線や光波コヒーレンス断層映像法、デジタル顕微鏡法などといった最新技術を使用して、「スポットライトの中の少女」と称される2週間の検証プロジェクトが26日に開始される。

 来館者らは、国際専門家チームがガラスの部屋の中で、フェルメールの作品に使用されている「キャンバス、顔料および油」を詳細に検証する様子を見学することができる。

 マウリッツハイスの首席研究者のAbbie Vandivere氏は、「この2週間の間、この美術館は世界最先端の研究センターを収容することになる」と述べ、その後この絵画は「世界最高級の検証済みの芸術作品」となると付け加えた。(c)AFP