【2月3日 AFP】9日から25日まで開催される平昌冬季五輪で、ケニア出身のサブリナ・ワンジク・シマデル(Sabrina Wanjiku Simader)は、母国初の女子アルペンスキー選手として歴史を刻む。同国の冬季五輪選手は、1998年の長野大会に出場したフィリップ・ボイト(Philip Boit)氏に続いて史上2人目だ。

 オーストリアに練習拠点を置く19歳のシマデルは、昨年2月にスイス・サンモリッツ(St. Moritz)で行われたアルペンスキー世界選手権(FIS Alpine World Ski Championships 2017)で冬季五輪の出場資格を獲得し、平昌五輪ではスーパー大回転と大回転に臨むことになった。

 冬季五輪のアルペンスキーで、ケニアだけでなくアフリカ勢としても唯一の女子選手として出場資格を得る熱意に後押しされてきたというシマデルは、練習拠点のオーストリア・リーツェン(Liezen)で、「世界が一つになる五輪に出場することは誇りです。この旅路を通して私を励ましてくれたスポンサーをはじめ、家族、チーム、そして友達に心から感謝しています」と語った。

 ケニアは陸上長距離で世界トップレベルの選手を輩出していることで知られているが、ほとんどのアフリカ諸国と同様に、その広大な大地は雪や寒い気候とは無縁で、冬季スポーツでの実績はほとんどない。(c)AFP