【1月24日 AFP】エジプト軍当局は23日、3月の大統領選で現職のアブデルファタハ・シシ(Abdel Fattah al-Sisi)大統領の対抗馬として立候補していたサミ・アナン(Sami Anan)元参謀総長が、出馬表明の際に違法行為に及んだと非難した。アナン陣営の関係者は同氏が逮捕されたと述べている。

 エジプト大統領選では、シシ大統領に対抗し得るとみられていた数人の有力候補が、今月20日の立候補受付開始を待たずに選挙戦から離脱したり、禁錮刑を言い渡されたりしている。アナン氏の出馬も危うくなったことで、シシ大統領は対抗馬の大半が不在の選挙戦に臨むことになりそうだ。

 エジプト軍総司令部は、フェイスブック(Facebook)に投稿した動画で、アナン氏は大統領選へ出馬表明した際に「軍の承認を得なかった、あるいは必要となる軍の退役手続きを踏まなかった」と非難。

 さらに、アナン氏の20日の出馬表明は「軍と国民との間にあつれきを生じさせる意図の下、軍への反発を直接扇動する行為に相当する」と指摘した。アナン氏には、退役を偽装するため公文書を偽造した嫌疑がかけられている。(c)AFP/Maram Mazen