【1月11日 AFP】ミャンマー軍司令部は10日夜、昨年9月に起きたイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)10人の虐殺に同国治安部隊が関与していたと明らかにした。大量のロヒンギャ難民を発生させた強硬な取り締まりに関し、同国軍が虐待行為があったことを認めるのはこれが初めて。

 同司令部のフェイスブック(Facebook)への投稿によると、虐殺は9月2日、ラカイン(Rakhine)州のインディン(Inn Din)村で起きた。当時現地では、ラカイン族の男性が殺害された事件を受けて緊張が高まり、ロヒンギャ住民と、治安部隊やラカイン族住民の間で争いが生じていた。

 同司令部は「インディン村の一部村民と治安部隊員らがベンガル人(ロヒンギャの蔑称)テロリスト10人を殺害したことを認めた」とし、周辺で暴力行為が横行する中、治安部隊がロヒンギャの戦闘員らを拘束した上で殺害したと説明。さらに「(事件に)関与した村民と交戦規定に違反した治安部隊員に対して、法にのっとり措置が取られる」とし言明した。

 その一方、同司令部は、武装集団が同村に騒乱を引き起こしたと非難している。

 また、同司令部はこの投稿で、昨年8月末に軍主導で実施されたロヒンギャの武装集団に対する取り締まりの後、ラカイン州内にロヒンギャ住民の集団墓地ができたことを初めて確認した。(c)AFP