【1月7日 AFP】ミャンマーのラカイン(Rakhine)州で治安部隊が襲撃され、複数の隊員が負傷した事件で、イスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)の武装組織「アラカン・ロヒンギャ救世軍(ARSA)」が7日、犯行声明を出した。暴力の連鎖で荒廃した同州で治安部隊が襲撃されたのは数週間ぶり。

 ラカイン州では昨年8月、ロヒンギャ武装組織による襲撃事件が相次ぎ、警官など少なくとも12人が死亡したことを受け、軍が激しい掃討作戦を実施。これまでに約65万人のロヒンギャ難民が隣国バングラデシュに避難している。

 この掃討作戦以降、一連の事件を起こしたARSAによる襲撃はほとんど発生していなかった。

 ミャンマー軍は、ラカイン州北部で5日に治安部隊の車両1台が移動中、ロヒンギャ戦闘員「約10人」によって襲撃されたと明らかにした。襲撃は手製の地雷や銃によるもので、治安当局者2人と運転手1人が負傷したが、「治安部隊員が反撃したためテロリストたちは撤退した」と説明している。

 ARSAは7日、ツイッター(Twitter)に、ARSAはここに2018年1月5日午前10時にビルマ民族のテロリスト軍に対する襲撃を実行したことを宣言するという内容の犯行声明を出した。しかし同州北部マウンドー(Maungdaw)で発生したこの襲撃事件についてそれ以上詳しく言及してはいない。(c)AFP