【1月7日 AFP】30年以上前に独立派が武装蜂起したセネガル南部カザマンス(Casamance)地方で6日、若者13人が「武装分子」に殺害された。治安関係者が明らかにした。

 軍報道官がAFPに語ったところによると、犠牲者らは州都ジガンショル(Ziguinchor)から20キロに位置するバヨット(Bayotte)の森林地帯でまきを集めていたところを、武装した15人の集団に襲撃された。ジガンショルの関係者は「13人が死亡し、2人は逃げ出せた」と語り、軍報道官は7人が負傷したと付け加えた。

 国営セネガル通信(APS)によると、武装集団はセネガル軍の拠点と反政府武装勢力「カザマンス民主勢力運動(MFDC)」の拠点を隔てる緩衝地帯を通過したとみられている。軍報道官は「襲撃犯がMFDCの構成員かどうか判断するのは時期尚早であり、捜査結果を見極める」と語った。

 MFDCはカザマンス地方の独立を求めて1982年12月に武力闘争を開始したが、かつて頻繁に行っていたセネガル軍への攻撃を停止して久しい。マッキ・サル(Macky Sall)大統領が2012年に就任し、MFDCとの停戦交渉が始まって以来、紛争は沈静化している。域内では引き続き軍のプレゼンスが目立っている。

 MFDCの攻撃がピークだった時期には、民間人や軍人が数千人規模で死亡。経済が壊滅し、大勢の住民が避難を余儀なくされた。(c)AFP