【12月29日 AFP】台湾で新しく導入されたパスポートのデザインに誤って台湾の空港ではなく米首都ワシントンの空港の写真が使われていたことが分かり、20万冊の新パスポートが廃棄されることになった。これを受けて27日、台湾の領事局長は辞任し、他の当局者も降格処分を受けた。

 中国は台湾を自国の領土の一部と主張しているが、こうした微妙な政治状況を反映し、インターネット上では、台湾が米国の「51番目の州」になったとやゆする書き込みなどが見られた。

 25日に発給された新しいデザインのパスポートには、台北の桃園国際空港(Taiwan Taoyuan International Airport)ではなくワシントンのダレス国際空港(Washington Dulles International Airport)の写真が使用されていた。

 外務部は8000万台湾ドル(約3億円)かけて作成した20万冊の新パスポートの発給を停止し、発給済みの285冊の回収を進めている。

 デザイナーの一人がインターネットで見つけたダレス国際空港の写真を桃園国際空港と勘違いして複製した上、存在しない塔も付け加えていた。(c)AFP