【10月28日 AFP】大統領選挙のやり直し投票が実施されたケニアでは、投票日翌日の27日も野党支持者が多い地域で暴力的なデモが続いた。投票日と合わせた死者は8人となり、ケニア情勢は危険な混迷状態に陥っている。

 26日の選挙当日に起きた暴力行為によって投票が延期されていた西部ニャンザ(Nyanza)州では、選挙管理委員会のワフラ・チェブカティ(Wafula Chebukati)委員長が、職員の身に危険が及ぶ恐れがあるとして、投票を当面見合わせると発表した。

 27日には、同国西部で激しいデモが行われ2人が射殺されたほか、首都ナイロビ(Nairobi)のスラム街でも衝突が発生した。

 今回のやり直し投票では、野党連合のライラ・オディンガ(Raila Odinga)候補が不参加を表明しているため、現職のウフル・ケニヤッタ(Uhuru Kenyatta)大統領が圧倒的勝利を収めると予想されている。

 再投票は、1960万人に上る有権者の多くにボイコットされた。初期集計結果によると実際に投票したのは有権者の3分の1にすぎず、選挙の信ぴょう性がさらに揺らいでいる。(c)AFP/Fran BLANDY