【7月30日 AFP】第17回世界水泳選手権(17th FINA World Championships)は29日、競泳各種目の決勝が行われ、米国のケーレブ・ドレッセル(Caeleb Dressel)が90分の間に金メダルを3個獲得する驚異のパフォーマンスを披露し、今大会6勝目を挙げた。

 男子50メートル自由形決勝の金メダルで歴史的な夜をスタートさせたドレッセルは、わずか30分後に行われた100メートルバタフライ決勝でも優勝すると、最後は混合4×100メートル自由形リレーを世界新記録で制した。

 米国選手が世界選手権で1日に3勝するのは初とみられる。すでに100メートル自由形、男子4×100メートル自由形リレー、混合4×100メートルメドレーリレーを制しているドレッセルは、これで今大会6冠目。30日には7冠のかかる男子4×100メートルメドレーリレーも控える。

 20歳のドレッセルは、「今夜はあまり考える時間がなかった。立て続けにレースがあったから、肉体的な部分もそうだけど、とりわけ精神面がきつかった」と話した。

 ドレッセルが一番手で泳いだ米国は、アンカーのシモーネ・マヌエル(Simone Manuel)が3分19秒60でタッチし、2年前に同じ米国チームが出した世界記録を3秒以上も更新した。

 オランダが2秒21差で銀メダル、カナダが3秒95差で銅メダルを獲得した。

 ドレッセルのおかげで目立たなかったが、スウェーデンのサラ・ショーストレム(Sarah Sjostrom)も女子50メートルバタフライ決勝で金メダルを獲得し、同種目100メートルとの2冠を達成した。28日の100メートル自由形決勝では0秒04差で金メダルを逃したが、その悔しさを晴らした。

 また、50メートル自由形の準決勝では23秒67をマークし、ドイツのブリッタ・シュテフェン(Britta Steffen)が2009年に出した23秒73の世界新記録を更新した。23歳のショーストレムは、50メートルと100メートルの自由形とバタフライ、計4種目の世界記録保持者となっている。

 女子200メートル背泳ぎ決勝では、オーストラリアのエミリー・シーボーン(Emily Seebohm)が大会連覇を達成し、うれし涙を流した。最後の50メートルで力強いスパートを見せたシーボーンは、地元の声援を受けるカティンカ・ホッスー(Katinka Hosszu)を抑えて金メダルを獲得した。(c)AFP/Ryland JAMES