【7月27日 AFP】第17回世界水泳選手権(17th FINA World Championships)は26日、競泳の各種目決勝が行われ、 優勝候補だった中国の孫楊(Yang Sun、ソン・ヨウ)と米国のケイティ・レデッキー(Katie Ledecky)が金メダルを逃した一方、男女混合4×100メートルメドレーリレーでは米国が予選で自ら出した世界新記録を更新した。

 過去3大会は孫の独壇場だった男子800メートル自由形では、イタリアのガブリエーレ・デッティ(Gabriele Detti)が優勝。今大会では200メートル、400メートル自由形を制している孫は、一度も優勝争いに絡むことなくデッティと8秒10差の7分48秒87で5位に終わり、表彰台も逃している。

 25歳の孫は、「終盤にかけて疲労がピークに達していた。腕と脚が重かった。200メートルと400メートルで力の7割を使ってしまったので、十分なエネルギーが残っていなかった。帰国したらどうやって800メートルまで力を維持できるかじっくり検討したい」と悔しさをにじませた。

 25日に女子では初となる世界水泳通算12個目の金メダルを獲得した20歳のレデッキーは、200メートル自由形ではイタリアのフェデリカ・ペレグリニ(Federica Pellegrini)に金メダルを譲った。

 今大会は400メートル、1500メートル自由形、4×100メートル自由形リレーで優勝しているレデッキーは、200メートルでは銀メダルに終わったものの、この敗北が今後のモチベーションになると前向きな姿勢を見せた。

「タフなレースになることは分かっていた。銀メダルで文句を言うことはできないわ。この結果はこれからの数年間、私の心に火をつけてくれると思う」

 2008年北京五輪の同種目で金メダルに輝いたペレグリニは、1分54秒73で優勝を果たし、銀メダルは1分55秒18の同タイムでレデッキーとオーストラリアのエマ・マキーオン(Emma McKeon)が獲得した。

 イタリア勢はこの日、ペレグリニ、デッティに加え、男子800メートル自由形でグレゴリオ・パルトリニエリ(Gregorio Paltrinieri)が3位に入り、合計3つのメダルを獲得している。