【6月14日 AFP】サッカーカタール代表が13日、2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)アジア最終予選の韓国戦を前に行ったウオーミングアップで、自国の首長を支持するTシャツを着用したとして、国際サッカー連盟(FIFA)から懲戒処分を受ける可能性が出てきた。

 カタール代表の選手たちはこの日、ドーハ(Doha)で行われた韓国との重要な一戦を前に、タミム・ビン・ハマド・サーニ(Tamim bin Hamad Al-Thani)首長の似顔絵がプリントされたTシャツを身に着けた。

 さらに、この試合で攻撃的MFとしてプレーしたハサン・アル・ハイドゥース(Hasan Al-Haydos)は、前半25分に先制点を記録した直後、タッチラインに駆け寄り、観客に向かってTシャツを掲げた。

 問題となっている顔のイラストは、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンなどがカタールとの国交を断絶し、湾岸(Gulf)諸国が外交危機に直面している状況を受け、カタール人が抵抗の象徴として広く用いていたものだった。

 FIFAは、政治的、宗教的あるいは商業的なメッセージを許可なくシャツに載せることを禁止しているが、カタールのホルへ・フォッサーティ(Jorge Fossati)監督は試合後、「首長の写真が描かれたTシャツだからといって、処分を受ける要素は見当たらない。誰かを侮辱するようなことは、何も発信されていない」と選手たちを擁護。さらに「多くの家族が傷ついている。彼らはこうしたことに見合わない」と断交に反対する姿勢をみせた。(c)AFP