【5月19日 時事通信社】国際社会との協調か、厳格な強硬路線か-。19日投票が行われたイランの大統領選では、有権者は国の針路を決める候補者の政策に高い関心を寄せた。首都テヘランでは朝から多くの市民が列をつくり、口々に自らの考えを訴えた。

 再選を目指すロウハニ大統領に票を投じた会社員の女性ニヤズさん(36)は「制裁の解除でイランを経済的に開放し、他国との関係を変えてくれた」と絶賛。土木技師のハシェミさん(60)は「イランはまだ発展の途上。逆戻りしてはいけない」と話した。

 低所得層が多い市南部の別の投票所では、保守強硬派のライシ前検事総長を支持する声が多かった。全身を覆う黒い衣装チャドルを身にまとったザハラさん(51)は「ロウハニ師の政策は、保守派の我慢の限界を超えた。ライシ師は貧しい人の味方」。航空会社勤務のザイディさん(60)は「統計的にインフレが落ち着いたといっても、日常生活は苦しい。ライシ師を試してみる価値はある」と変化の必要性を強調した。

 国政の全般を統括する最高指導者ハメネイ師は投票後、「今回の選挙は重要だ。国家の運命は国民が握っている」と呼び掛けた。(c)時事通信社