【3月29日 AFP】2018年サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)南米予選は28日、各地で行われ、主将のリオネル・メッシ(Lionel Messi)が試合直前に4試合の出場停止処分を受けたアルゼンチンは、アウェーでボリビアに0-2で敗れ、大陸間プレーオフにまわる5位に順位を落とした。チームは今後、W杯予選残り4試合中3試合をエース抜きで戦わなければならない。

 アルゼンチンは試合開始のわずか数時間前、国際サッカー連盟(FIFA)の規律委員会の裁定により、23日のチリ戦で審判に暴言を浴びせたメッシが4試合の出場停止処分を科されるという激震に見舞われた。メッシの出場停止を受けて、アルゼンチンのエドガルド・バウサ(Edgardo Bauza)監督はメンバーをあわてて調整しなければならず、攻撃的な位置にはアンヘル・コレア(Angel Correa)を起用し、セルヒオ・アグエロ(Sergio Aguero)はベンチからのスタートとした。

 しかし、アルゼンチンは標高3600メートルの敵地ラパス(La Paz)の空気の薄さに苦しみ、エスタディオ・エルナンド・シレス(Estadio Hernando Siles)で明らかな劣勢を強いられると、試合内容でも上回ったボリビアはフアン・アルセ(Juan Carlos Arce)とマルセロ・マルティンス(Marcelo Martins)のゴールで勝利し、順位は下から2番目ながらW杯出場の可能性をわずかながら残している。

 どうしても勝ち点3が必要だったボリビアは、試合開始のホイッスルとともにアルゼンチンに襲い掛かり、試合の多くの時間を敵陣で過ごした。前半18分にはラウル・カストロ(Raul Castro)が低いシュートでゴールに迫ったが、これはアルゼンチンのGKセルヒオ・ロメロ(Sergio Romero)がかろうじてはじき出した。

 対するアルゼンチンは、相手の攻勢を受け止めてからのカウンターに勝機を求め、急きょゲームキャプテンを務めたエベル・バネガ(Ever Banega)がカーブをかけたシュートを狙ったが、これはGKカルロス・ランペ(Carlos Lampe)に防がれた。

 それでもアルゼンチンは、前半の中盤から目に見えて動きが落ちはじめ、迎えた31分にパブロ・エスコバル(Pablo Escobar)の絶妙なボールからアルセに先制点を許した。さらにその直後には、ラミロ・フネス・モリ(Ramiro Funes Mori)が負傷交代するアクシデントも起きた。

 ハーフタイムを挟んでも調子の上がらないアルゼンチンは、後半7分にペナルティーエリア左でボリビアのホルヘ・フローレス(Jorge Flores)がマテオ・ムサッキオ(Mateo Musacchio)を抜き去ってクロスを上げると、ノーマークで待ち受けたマルティンスが豪快にゴールを決めた。(c)AFP